社会福祉概論
友川 礼
T.講義概要
1. 履修の意義
社会福祉の固有の視点を理解し、その観点から現在の様々な社会問題を把握できる力を養ってもらいます。社会福祉の固有の視点とは、人間の心身の状況、家族の生活等の個人的問題を、社会全体の問題、あるいはその社会の法律や政治・経済などの仕組みや価値規範の中で幅広く捉える視点です。
2.履修の内容
本講義では、社会福祉が必要とされる社会的背景の理解からはじまります。次に、事例を用いて、社会福祉の固有の視点から問題を捉え直す練習をし、生活のニードというキーワードから個人・社会のニードを充足させる上での判定・矛盾を理解します。その上で、様々な立場からのニードが充足されるための、現行の社会福祉の法制度・組織・財政、また、それを実現するための援助技術について立体的に理解して行きます。最後に、現在の課題の今後の方向性について考察してもらいます。
3.授業方法:講義形式とワークショップで行います。
U.教科書と参考書
教科書:山縣文治ほか編「よくわかる社会福祉」ミネルヴァ書房2002
参考書:財団法人厚生統計協会「国民の福祉の動向」2004
社会福祉小六法 など
V.評価方法や基準
前期 ワークショップ参加態度+課題レポート (平常点40点分)+試験(60点満点)
後期 ワークショップ参加態度+課題レポート (平常点50点分)+試験(50点満点)
W.その他
※課題について
〆切の日時厳守 遅れたら受け取りませんので留意してください
内容に不備(他者の内容を丸写し・多数の誤字脱字など)があれば再提出してもらいます
授業計画(前期)
回 |
テーマ |
内容 |
方法 |
授業の準備 |
1 |
「社会福祉」ってなあに? |
社会福祉の定義 課題レポート提示・授業の評価方法 |
WS |
ガイドブックを読んでくる |
2 3 |
社会保障・社会福祉の歴史 |
欧米・日本における慈善事業〜社会福祉誕生までの流れ |
WS 講義 |
予習課題提示 P30〜35P40〜45 |
4 |
社会保障の体系 |
所得保障・医療保障・介護保障・公衆衛生及び医療・社会福祉の位置づけ |
講義 |
P102〜107 予習課題指示 |
56 |
医療保障 |
医療保険+公費負担 老人保健 |
講義 |
P112・113 P146・147 |
789 |
介護保障 |
社会福祉基礎構造改革 社会福祉の3つのプラン 介護保険 |
講義 WS |
P148〜151 P36〜39 |
10 11 12 13 |
所得保障 |
生活保護 社会手当 年金保険(老齢・障害・遺族) 雇用保険・労働者災害補償保険 |
講義 |
P114〜121 P110・111 |
14 |
定期試験 |
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15 |
まとめ |
試験の解説 |
講義 |
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授業計画(後期)
回 |
テーマ |
授業内容 |
方法 |
授業の準備 |
16 ↓ 18 |
社会福祉制度 |
措置制度と契約制度・財源 法体系(憲法・社会福祉法・社会福祉六法・その他関連法律)社会福祉士及び介護福祉士法 |
講義 |
P54・55 P52・53 P46・47 |
19 20 |
社会福祉サービス |
社会福祉サービスの種類と提供主体 @厚生労働省A社会保障審議会B地方自治体C社会福祉施設 |
講義 |
P48・49 P62・63 |
21 ↓ 25 26 |
各種社会福祉サービスと社会福祉従事者 確認テスト |
施設・在宅サービス・各種専門行政機関・専門職について分野ごとにグループ発表 @高齢者福祉A身体障害者福祉B知的障害者福祉C精神障害者福祉D児童福祉 |
WS |
P122〜181 P216〜225 |
27 28 |
社会福祉施設 |
社会福祉施設の種類(入所・利用・通所) 社会福祉施設最低基準 社会福祉事業 社会福祉法人とNPO法人 |
WS 講義 |
P74・75 P76・77 |
29 |
後期試験 |
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30 |
まとめ |
試験解説 |
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